信濃史学会

2013〜2019年の活動

20130126 報告 第97回セミナー
 2013年1月26日(土)、長野県立歴史館において領地支配をめぐる研究会を開催しました。
 福島正樹会員から「松本藩御預役所の年貢掛札について」の研究報告、後藤芳孝会員から「松本城下絵図について」の報告がありました。
 講演は高知県から土佐山内家宝物資料館長の渡部淳氏を講師に迎え「土佐藩の領知高をめぐってー領知改郷村高辻帳と国絵図附属郷帳ー」と題して行われました。参加者61名。

20130518 報告 2013年度 総会・記念講演会
 5月18日(土)、松本市あがたの森文化会館を会場に総会が開催されました。2012年度事業報告、2013年度事業計画、2012年度決算、2013年度予算案の審議がなされました。
 14時10分から長野県立歴史館学芸員の林 誠氏から『伝飯島二水筆「信濃国埴科郡西条邑六工製糸場之図」』と題しての研究報告がありました。よく知られている六工製糸場
之図ですが、詳細な絵解きから画面設計の緻密さが指摘されました。
 15時から東京外国語大学大学院教授吉田ゆり子氏から『城と木−信州松本城と飯田城を中心として−』と題して、記念講演がありました。
 松本城や飯田城の絵図の詳細な分析から、江戸時代どのような樹木景観が城郭にあったのか、樹木を配した意図は何なのか、多数の史料を駆使し論証されました。
 今回の研究報告、記念講演は、絵画資料、絵図資料をどのような視点を持ち分析していったらいいのか、多くの示唆があり大変有意義な会となりました。

20140125 報告 第98回セミナー
  第98回セミナーが2014年1月25日(土)、長野県立歴史館(千曲市屋代)で行われました。信濃史学会山浦寿委員長の挨拶に続き、会場館の代表として福島正樹県立歴史館
総合情報課長の挨拶がありました。
  午前11時から、安曇野市豊科郷土博物館学芸員の逸見大悟氏がパワーポイントを使って「穂高神社御船祭りの現存最古の古文書について」の研究報告(写真)を行いました。
午後1時からは長野県立歴史館専門主事山崎会理氏が「屋代家『系譜』に記された家康書状の近世的価値について」の報告がありました。引き続き、東京大学名誉教授藤田覚氏
から「近世村文書の古文書学」と題して講演がありました。午後から聴講者が増え、最終的には152名の参加者がありました。
  今回は、「近世史料論」をテーマに研究会を設定しましたが、会員や一般参加者の関心が高く、内容の濃い研究会となりました。

20140517  2014年度 定期総会・研究会報告
  2014年5月17日(土)、松本市あがたの森文化会館を会場に総会が開催されました。2013年度事業報告、2013年度決算、2014年度予算案の審議がなされました。また、一昨年
度末から検討されてきた会則の改正が承認されました。次に新役員の提案がなされ、満場一致で承認され、山浦寿新会長が選出されました。なお、2014年度事業計画は新役員
体制のもと、検討のうえ、実行に移されます。
  14時10分から金澤大典会員から「昭和戦前の観光行政と長野県」と題しての研究報告がありました。パンフレットやグラフを駆使し、戦前の観光行政のひろがりがどのよ
うであったのか、発表がなされました。15時から日本大学大学院講師柴辻俊六氏から「最近の武田氏研究と信濃」と題して、記念講演がありました。武田氏に関する研究が
2014年までどのようになされてきたのか、詳細な研究動向をお伺いしました。  多くの示唆があり大変有意義な会となりました。

 20140921 信濃史学会 9月例会報告  
  2014年9月21日(日)は、雨の予想もありましたが、秋晴れの気持ちのよい天候となりました。午前中、駒ケ根市大御食(おおみけ)神社の解説をお聞きし、午後、例大祭を
見学しました。
  午前10時半、駒ケ根市下平の長春寺に集合。長野県民俗の会三石稔氏の司会により例会が始められました。三石氏から、県内の獅子舞の分布状況をお伺いしました。獅子が
町内を練り歩く行事は駒ヶ根市から飯田市までのエリアを中心に分布するとのことでした。
  井上井月顕彰会・ビジュアルフォークロアが制作した祭りの様子を撮影したDVDを鑑賞した後、吉沢康道住職から祭りの概要をお伺いしました。
  大御食神社は国道153号の東側と福岡地区などの氏子により運営されている神社です。氏子を5地区に分け、5年ごとに獅子舞・獅子練りの年番が回ってくるとのことでした。
  午後1時半〜午後3時、長春寺の前を通過する獅子舞・獅子練りを見学。
  大御食神社に移動し、明治初年に書かれた神社に関する記録や、神代文字社伝記を拝見。
  午後5時半から神社前で始まった獅子舞・獅子練りを見学し、午後7時15分散会となりました。
  本例会は、長野県民俗の会例会と合同開催で、参加者9名  

  20141129 信濃史学会 11月例会報告 
  2014年11月29日(土)、新築移転した松本市文書館の見学後、松本市駅前会館に移動し、地方史研究協議会主催のシンポジウム「基礎的自治体の文書館の現状と課題」が開
催されました。信濃史学会と松本市が後援。
  主催者の趣旨説明の後、松本市文書館の小松芳郎氏から文書館設立に至る経緯についての発表がありました。1989年から始まった新松本市史の編纂事業のため、行政文書の
整理・分類を行ったが、文書館の設立を予定していたためスムーズに引き継ぐことが出来たとのことでした。
  小布施町文書館の山岸正男氏からは、昨年度開館した文書館の設立経緯と、史料の整理・公開についての現状報告がありました。
  参加者は50名。 

 20150124   99回セミナー報告     
  第99回セミナーが2015年1月24日(土)、長野県立歴史館(千曲市屋代)で行われました。信濃史学会小松芳郎事業委員長の挨拶に続き、会場館の代表として市川正夫県立
歴史館学芸部長の挨拶がありました。
  午前10時50から、大橋昌人会員が「坂城町の文書館に向けて」の報告(写真)を行いました。午後1時からは山口通之会員が「伊那市西箕輪羽広誌編纂と文書整理」の報告
がありました。引き続き、信濃史学会会員で愛知大学教授である神谷智氏から「歴史としてみる史料調査ー「記録史料学と歴史研究のはざま」で再考するー」と題して講演があ
りました。参加者68名。
  今回は、「近世史料と文書調査」をテーマに研究会を設定しましたが、地域で抱えている文書をどのように整理し後世に伝えていくか、示唆を与える研究会になりました。
  
 20150523 2015年度定期総会・研究会の報告 
  2015年5月23日(土)、10時30分から松本あがたの森文化会館の会議室で、理事会・委員会が開かれました。総会にだされる議事内容の提案が行われました。特に話題とな
ったのが、神城断層地震で被害に遭われたお宅の災害資料レスキューについてでした。4月から5月にかけて有志ボランティアによる資料レスキューがなされてきたことを聞き
ました。信濃史学会としてどのように取り組んでいったらいいのか今後の検討課題となりました。
 13時から、定期総会が行われ、昨年度の事業報告、決算報告、会計監査報告がなされ、本年度の事業計画、予算案が決定されました。理事会の中で、話題になった災害資料
レスキューについての報告がなされ、今後、情報提供を求めながら信濃史学会でどのように取り組んで行くか模索することになりました。
 14時から本島和人会員から「満州信濃村建設と県議会・地域メディア」と題した報告がなされました。詳細な史料調査の提示と、分析でした。
 15時5分から長野県短期大学の上條宏之学長から「信濃における富岡式蒸気器械製糸技術定着の史的考察−官営富岡製糸場の歴史的役割をどう評価するか−」と題した講演を
聴きました。製糸技術の詳細な分析の講演でした。 
  会終了後、17時30分から講師を囲んで松本駅前で懇親会を行いました。
  
 20150912  第1回地方史講座の報告 
 今年度から歴史愛好家を含めて多くの方に身近な地域の歴史に親しんでいただくとともに、広く様々な視点から地域の歴史を見つめ直していくことを目的とし、「地方史講座」
を設けました。
 2015年9月12日(土)午後2時から4時まで、穂高神社参集殿にて第1回の地方史講座を行いました。「安曇族信濃来住の伝承をめぐって」と題して、本会会員の巻山圭一氏
が講座を担当しました。講演後、安曇族をめぐって活発な議論がなされました。参加者60名。穂高神社との共催、安曇野市教育委員会の後援をいただきました。
  
 20151128  第100回セミナー報告 
 第100回セミナーが2015年11月28日(土)、長野県立歴史館(千曲市屋代)で行われました。例年、1〜2月にこのセミナーを実施していましたが、雪の少ない時期に変更し
てほしいとの要望から11月実施となりました。
  会場館である県立歴史館の代表として、青木隆幸学芸部長が歓迎の挨拶をされ、続いて信濃史学会小松芳郎事業委員長から主催団体を代表して挨拶がありました。
  午前10時40から、大滝敦士会員が「中野市域の災害史研究と史料保全」の報告を行いました。午前11時25分からは 中央大学大学院生の北村厚介さんが「宝暦期の千曲川治水」
の報告がありました。
  昼を挟んで午後1時10分から山田正子会員の「発願29か村の千曲川瀬直し―明治維新下の治水事業―」の報告がありました。引き続き、信濃史学会会員で 中央大学教授で
ある山崎圭氏から「幕末の千曲川治水」と題して講演がありました。参加者54名。
  中野市では、市教育委員会と中央大学の協同で、千曲川の治水を主とする地域の災害関係史料の調査・研究が進められています。今回は、その成果をもとに「災害に向き合う
地域社会」と題して研究会を開催しました。近世中期から明治初期にかけての中野市域の千曲川の治水がどのようなプロセスを経て行われて来たか、意義深い研究会となりました。

 20160115 1月例会報告 
  2016年、国の重要無形民俗文化財に指定された、野沢温泉道祖神火祭りの見学会を行いました。
  午後1時、宿泊先の民宿に集合してから、道祖神祭りの会場や奉納される初灯籠(3基)を順番に見学しました。いったん宿に帰り夕食を済ませた後、午後7時過ぎに火元をも
らう家を訪れました。大勢の見学者が見守る中、1時間ほど日本酒の振る舞いがあり8時過ぎ松明に火がつけられました。30分ほどをかけて火祭り会場に移動しました。
  社殿の上には42歳の厄年の男性が登り、火のついてない松明の束を盛んに投げ落としました。この松明を使って社殿に火をつけようとする村人と、25歳厄年の男性との攻防が
繰り広げられました。1時間30分の攻防の末、社殿に火がつけられました。その後3基の初灯籠は順番に社殿の火の中へ、投じられました。
  この見学会は長野県民俗の会と共催で実施しました。多田井幸視委員のご尽力により、有意義な会となりました。参加者12名。   

 20160521 2016年総会
  2016年5月21日(土)午前10時〜12時に第1回理事会・委員会が開かれ、定期総会での提案内容の検討が行われました。
 1 定期総会
  2015年度事業報告・会誌編集報告・会計報告が行われ、会計監査報告ののち承認されました。荒井和比古会計監査員からは会費の値上げと、会員の減少といった厳しい現実が
あるが、先輩の事業を継承してほしいといった話がありました。
  2016年度事業計画、会誌編集方針、予算案の提案がなされ、承認されました。また、事務所移転についての話がありました。事務所は一戸建てで部屋は3つ、駐車場は2台で
少人数の打ち合わせに使えるとのことでありました。
  続いて、第11期役員の提案があり、承認されました。任期は2016年〜2018年の3年間。
 山浦寿会長の退任のあいさつ、小松芳郎新会長の挨拶がありました。月刊『信濃』の重要性が強調されました。
 2 研究発表
  前澤健氏から「年貢割付状からみる榑木成村支配」の報告がありました。榑木を納める村の年貢割付状の文言の分析、年貢割付状の変遷について報告がありました。
 3記念講演
 「歴史における支配とは何か」長野県立歴史館館長 笹本正治氏
  河内の鋳物師の支配、武田信玄の支配の根拠から、真田氏の支配の正当性について言及されました。
  参加者60名。

 20161008 第2回地方史講座(茅野市)の報告     
  10月8日(土)、茅野市文化センター(茅野市公民館)を会場に、第2回目の地方史講座を開催しました。茅野市教育委員会の後援を得て、尖石遺跡や国宝土偶で知られる茅野
市とその周辺における「八ヶ岳山麓の縄文文化」をテーマにとりあげました。
  ぐずついた天候ながら、32名の参加者を得ました。
  午後1時、小松芳郎信濃史学会会長のあいさつに続き、三上徹也会員から「国宝土偶を考える」と題した講演を聴きました。
  『信濃』に発表した2本の論文を軸に、諏訪の考古学の幕開けに小平小平次の存在があったこと、小平次の弟の小平雪人の活躍、小平次の蔵書や考古遺物を納めた「龍谷文庫」
の役割、諏訪湖底の曽根遺跡についてなど、諏訪考古学の研究がどのようであったかを聞きました。また、最近の研究から国宝土偶の意義づけなど興味深い話がありました。
   鵜飼幸雄会員からは「八ヶ岳西山麓の縄文遺跡群と集落関係」と題して、講演がありました。
  35年ほど前に『信濃』に発表された八ヶ岳西山麓の縄文中期の論文を軸に話が始まり、その後現在に至るまで発掘などを通じて、どのような研究成果があがっているのか詳細
な報告がありました。
  特に八ヶ岳山麓における遺跡群(棚畑遺跡、駒形遺跡、上の平遺跡など)が時代を追って、集落形態などがどのように変化したのか非常に興味深い内容でした。
  2つの講演のあと、45分にわたる熱心な質疑応答がなされました。
  4時間にわたる充実した地方史講座となりました。参加者32名。  

 20161126  第101回セミナー報告
  第101回セミナーが2016年11月26日(土)、長野県立歴史館(千曲市屋代)で行われました。
  信濃史学会小松芳郎会長から主催団体を代表して挨拶があり、続いて会場館である県立歴史館の代表として、青木隆幸学芸部長が歓迎の挨拶をされました。
  午前11時から、尾崎行也会員が「城下町へ分け入る―上田城下町の場合―」の報告を行いました(写真)。昼を挟んで午後1時30分からは 高原正文会員から「松本近郊の在郷
町<成相新田>の成立と展開について」の報告がありました。
  午後2時35分から伊坪達郎会員の「飯田町と周辺村々をつなぐ振商札・糸札―商品流通の発展とその掌握―」の報告がありました。閉会行事の際、出張先から駆けつけていた
だいた、本会会員で県立歴史館長である笹本正治氏からご挨拶がありました。
  最後のまとめと閉会のご挨拶を、信州近世史セミナー大橋昌人代表(本会会員)から頂戴しました。参加者51名。
  今回は、江戸時代の城下町と、その町を取り囲む村の動きについて、上田・安曇・飯田の事例を報告していただきました。内容の濃い、意義深い研究会となりました。参加者51
名

 20170103  1月例会(向方のお潔め祭り)報告 
  2017年1月3日(火)、晴天の空の下で天龍村向方のお潔め祭りを見学しました。
  午後1時に天龍温泉おきよめの湯に集合し、宿泊先のコテージ事務所で見学会の説明を三石稔長野県民俗の会事務局長(本会会員)から受けました。午後2時頃に向方の天照
大神社境内の公民館へ移動し、向方のお潔め祭り芸能部の村松さんから祭りの歴史についてお話をお伺いしました。
  午後4時過ぎから本殿の左手にある下宮の湯釜に火が入り、神事が始まりました。
この見学会は長野県民俗の会と共催で実施しました。多田井幸視事業委員、三石事務局長の綿密な準備とご尽力により、有意義な会となりました。参加者12名。  

 20170503  5月例会 (民俗)報告 
  長野市鬼無里の屋台と鬼無里神社春季例大祭の見学  
  5月3日(水)に 鬼無里神社春季例大祭の見学を行いました。長野県民俗の会との共催。 
 10時、鬼無里ふるさと資料館に集合し、職員の方から解説を受けながら舞台会館の見学をしました。小森明里氏から「屋台の『寄託』をめぐって」の報告を聴きました。昼食
後、舞台の曳航を見ました。参加者11名。   
 
  20170520  2017年度総会報告  
   2017年5月20日(土)9:30〜11:30に第1回理事会・委員会が開かれ、定期総会での提案内容の検討が行われました。
 1 定期総会
  2016年度事業報告・会誌編集報告・会計報告が行われ、会計監査報告ののち承認されました。青木教司会計監査員からは健全財政に向けた会長を初めとする事務局の努力の様
子が語られました。
  2017年度事業計画、会誌編集方針、予算案の提案がなされ、承認されました。
 2 研究発表
  本島和人氏から「宮下功『満洲紀行』を読む−昭和18年夏教学奉仕隊と青少年義勇軍送出−」の報告がありました。飯田市歴史研究所満洲移民研究ゼミナール編『宮下功「満
洲紀行」』がこの報告に間に合わせるように発刊されました。高森町の宮下功が1943年8月13日〜9月23日にかけて満蒙開拓青年義勇隊教学奉仕隊の一員として満洲視察に参加し
たが、その記録について詳細な報告がありました。
  続いて水沢教子氏から「自然科学的手法による文化財の分析・保存ー千曲市屋代遺跡群の事例からー」と題しての報告がありました。試行錯誤して保存処理をした屋代遺跡木
簡が発掘当時のまま保存されている現況の報告と、縄文土器に使われた土の種類の分析によって交流の歴史がわかるとの報告がありました。
 3記念講演
 「もう一人の小林一茶 百姓弥太カとその時代」国立歴史民俗博物館名誉教授 高橋 敏 氏
  俳諧師としての側面からの一茶ではなく、遺産相続をめぐる争いを行った百姓弥太郎としての一茶について講演が行われました。参加者45名。  

  20171007 第3回「地方史講座」(上田)報告  
  今年で3回目となる「地方史講座」を上田市で開催しました。1回目は中信の安曇野市穂高で民俗を扱いました。2回目の昨年は南信の茅野市で考古学、今回は東信で中世史の
講演を行いました。
  10月7日(土)、上田市塩田の生島足島神社に所蔵されている武田将士たちの起請文について、寺島隆史本会会員から講演をしていただきました。2時間に及ぶ講演は厚みのあ
るものでした。
  上田市教育委員会に共催していただき、上田市中央公民館の大会議室を使わせていただきました。
  参加者34名。
 
  20171203 第102回セミナー報告   
  2017年12月3日(日)13時から長野県立歴史館講堂で第102回セミナーを開催しました。今年の研究テーマは「信州と身分制社会」。飯山市ふるさと館の宮澤崇士氏から「松代
の家臣団」と題して、松代の足軽など武士身分に関わる事例報告がありました。続いて小諸市古文書調査室の斎藤洋一氏から「維新前後の身分をめぐる動向」と題して被差別部落
身分に関わる講演がありました。参加者131名。
      
   20180519  2018年度定期総会・研究発表・記念講演報告      
  2018年5月19日(土)10:00〜11:50に第1回理事会・委員会が開かれ、定期総会での提案内容の検討が行われた。
 1 定期総会 13時〜13時45分
  2017年度事業報告・会誌編集報告・会計報告が行われ、会計監査報告ののち承認された。清水祐三会計監査員からは基金に頼らない会計運営ができよかったことなどが語られ
た。
  2018年度事業計画、会誌編集方針、予算案の提案がなされ、承認された。
 2 報告 14時〜14時45分
後藤芳孝副会長から、昨年会員から寄せられた信濃史学会への要望や意見などについて、アンケート結果の報告がなされた。
  個人会員の傾向についての報告では、20代、30代の会員が少ないこと、男性の会員が圧倒的に多いこと、職業別では教員、公務員が多いこと、近世史に関心を持っている会員
が多いことなどの説明に続いて、会員の意見・要望の報告があった。今後、委員会で検討していくことになった。
 3 記念講演     14時50分〜16時30分
「古代・中世の温泉ーもう一つの日本宗教史ー」 信州大学特任教授 牛山佳幸 氏(写真)
古代の温泉地と仏教との関わり、摂津有馬温泉と律宗との関わり、武士の進出による温泉地支配の変化について、講演を聴いた。
  参加者38名  

  20180722 7月例会報告        
   2018年7月22日(日)10時30分から15時まで、安曇野市豊科郷土博物館において夏季企画展「どうする?葬式 どうなる?葬式」にあわせて7月例会を開催した。主催は安曇
野市豊科郷土博物館、共催は信濃史学会と長野県民俗の会であった。
   午前は山形村教育委員会の大島幸子氏から「山形村における婚礼について〜ふるさと伝承館所蔵婚礼関係資料を中心に〜」の研究報告、午後は福澤昭司氏の講演「わたしの終
末活動」であった。参加者17名

   20181020 第三次『信濃』七〇周年記念研究集会の報告 
  信濃史学会の機関紙である第三次『信濃』は、昭和24年(1949)に第一巻を創刊して以来、今年で70巻を数えました。これを記念して、「地域史研究の役割と課題」というテー
マのもとに、平成30年(2018)10月20日(土)13時からホテルモンターニュ松本で記念研究集会を開催しました。
  12時20分頃から受付をはじめ、13時に後藤副会長が開会を宣言、小松会長のあいさつに続き、川上元長野県文化財保護協会会長から来賓の祝辞をいただいた。
  記念式典では、学生フレッシュ論文表彰・投稿本数最多者表彰を行いました。13時50分から高埜利彦学習院大学名誉教授が「ほこり高き『信濃』の存在」という演題の記念講
演をしました。
  15時20分、シンポジウムに移り、小松会長の基調報告、パネリストの佐賀大学の青木歳幸氏、長野郷土史研究会の小林竜太郎氏、の山中さゆり氏から報告をしていただき、会
場からの発言や提案がありました。
  17時の閉会後、記念撮影を行い、17時30分、懇親会となりました。参加者70名。 

  20181209 信濃史学会第 103回セミナー報告  
  12月9日(日)、長野県立歴史館(千曲市屋代)の第一研修室で近世史セミナーを行いました。講堂改修の事情から小さな会場でのセミナーとなりました。
 今年テーマは、近世の地方都市の生活はどうであったのか、考古学と文献史学の両面から迫りました。
  松本市教育委員会文化財課課長補佐の竹内靖長さんから「近世の都市の生活ー松本城下町跡の発掘からー」の報告がありました。
  松本市では外堀復元事業、三の丸・伊勢町の調査などの発掘が目白押しに行われています。事例報告に続き、滋賀県の近江商人が松本にもたらした「保知煙管」など中山道を
通じた流通が発掘から見えるなど、興味深い報告でした。
  本会会員で長野県出身でもある畿央大学准教授の塩原佳典さんから、「近世・近代移行期における松本地方の医療環境ー病院・医学校をめぐる「公」の行方ー」の講演がありま
した。       
 明治の初め、公的病院がどのように設置され変遷していったか、詳細なデータと史料からの報告でした。明治4年(1871)藩知事の意向で旧全久院に病院が設立されますが、同11
月筑摩県設置に伴い一時閉鎖。南北安曇郡・東筑摩郡住民からの拠出金によって松本公立病院が維持されるなど変遷を見ました。明治12年、コレラの流行による医療格差があら
わになったこと、明治13年には大町村に「大町分病院」を設立しようという動きなど公的な医療体制確立へ向けてどのような模索が続いたのかなどの講演でした。参加者33名。  

 20190518  2019年度定期総会・研究発表・記念講演報告 
 2019年5月18日(土)10:00〜12:00に第1回理事会・委員会が開かれ、定期総会での提案内容の検討が行われた。
1 定期総会 13時〜14時
  2018年度事業報告・会誌編集報告・会計報告が行われ、会計監査報告ののち承認された。青木教司会計監査員から、基金に頼らない会計運営ができよかったことなどが語られ
た。
  2019年度事業計画、会誌編集方針、予算案の提案がなされ、承認された。
2 報告 14時10分〜15時
 原田和彦氏から「歴史学から見た近世信濃の地震」と題した報告があった。安政東海地震について、松代藩の郡奉行日記と松本藩の被害図から史料批判の手法が必要との提案が
なされる。続いて、善光寺地震の情報について、村の中の情報、代官が入手した情報、郡奉行に報告された情報、藩主への報告の情報、罹災の体験記、江戸で書き写された情報を
比較分析し、正確なのは村の中の情報(記録)であって、地震史料としてのその性格を把握して扱うことの重要性が指摘された。
3 記念講演 15時10分〜16時30分 
 中央学院大学教授の白水智氏から「求められる歴史学〜多分野との協同、地域への貢献」と題した講演があった。
 海村研究から山村研究に軸足を移し、長野県栄村に仲間と調査に入った。箕作村島田家史料の研究にめどがついた2011年、震災に襲われた。ゴールデンウィーク明けから、文化
財レスキューの活動を始め、年間10回、栄村で活動をした。地域資料保全有志の会を立ち上げ、人が常駐し公民館として機能し、文化財を管理する栄村歴史文化館「こらっせ」
が誕生した。この間、民俗学、林学、生態学など他分野の研究者との協同研究が行われた。、
 震災との関わりや、関連諸科学との協同研究など、示唆の多い講演であった。
  参加者31名 

 20190927 穂高神社御船祭り見学会報告 
 今回の民俗例会は(公財)八十二文化財団主催の「穂高神社の御船祭りの習俗」見学会を信濃史学会、長野県民俗の会、安曇野市教育委員会の三者が後援する形で、9月27日(金)穂高
会館及び穂高神社で開催いたしました。財団側が募った参加者が長野市から安曇野まで移動する車中での引率講師を多田井幸視会員が務めました。移動後、穂高会館において松本・安
曇野周辺の参加者も加わり、高原正文会員による講義「安曇野最大の風流 穂高神社の御船祭り」が行われました。午後、参加者は市中に出て穂高神社までの間「風流(ふりゅう)」とし
ての御船の曳行を見学しました。神社に到着してからは御船本体や船の人形飾り・小袖飾りの詳しい説明がなされ、自由見学の後、御船祭りのハイライトともいうべき大人船2艘・子
供船3艘による「御船神事」(「オフリョウ渡し」と呼ばれ、御船がお囃子も賑やかに神楽殿3周)を見学。特に終盤の大人船2艘による5回以上ものぶつけあいは、この御船祭りの最大
の見せ場となり、安曇平に伝わる幾つもの御船祭りの中でも最も勇壮なものでした。ここの御船祭りの伝統が実に奥深いものであることが理解できました。参加者は56名。

 20191005 第4回地方史講座報告 
 第4回目となる今回の地方史講座は信濃史学会と(公財)八十二文化財団の初の共催により10月5日(土)午後1時30分から長野市の八十二銀行別館で行われました。講師に本会会
員で元長野県立歴史館総合情報課長の 宮下健司氏 を迎え「戸隠信仰と高距御師集落」についてお話いただきました。お話から平成29年2月に宿坊群として初となる重要伝統的建
造物群保存地区に選定された戸隠中社・宝光社地区の歴史的町並が1000m超えの高標高地に計画的に形成された集落であり、戸隠講の旦那場を日本各地に有したことや、戸隠信仰の
歴史を支えた両地区で御師と在家が共存で発展してきたことなどを学ぶことができました。参加者70名。

 20191208 第104回セミナー報告 
 10月の台風19号により長野県を初めとした東日本各地で大きな被害が発生した。復興に向けた作業が日夜行われてきた。
 信濃史学会では、2015年、「災害に向き合う地域社会」というテーマで研究会を設けた。中野市教育委員会と中央大学が協同で千曲川の治水を主とする地域の災害関係史料の調
査・研究をした。3人の研究報告と中央大学教授の山崎圭氏からの講演を聞いた。
 今回のセミナーは2019年12月8日(日)長野県立歴史館の講堂をお借りし、「近世の災害とその復興」という研究テーマで開催した。水害に加えて火災や震災といった災害につ
いての実態はどうであったのか、その復興がどのようになされたのか、広い見地に立って研究会を開催したいということで3人の研究者の方に報告をお願いした。 
 10時30分に開会。会場館の笹本正治県立歴史館長から歓迎のご挨拶、主催団体を代表して小松芳郎信濃史学会長からご挨拶があった。
研究発表1(10時40分〜11時30分)
 青木隆幸会員から「学際的に考える洪水 ー戌の満水についてー」と題して報告があった。寛保2年(1742)の戌の満水は台風によって引き起こされた。その台風の進路につい
て、歴史気象や文書の記載を使って詳細な分析をおこなった。
研究発表2(11時30分〜12時20分)
  伊坪達郎会員から「近世飯田町の火災復興と消防体制」と題して報告があった。天明3年(1783)と文政6年(1823)に起こった飯田の火災の概要の説明、飯田藩のお救いや町
民たちからのお見舞いの様子が示された。さらに、飯田藩の消防隊製がどのように整備されていったのか、多数の史料を使った報告であった。  
講演(13時30分〜15時)
 立命館大学歴史都市防災研究所客員研究員の北原糸子氏から「日本震災史―今、なにが問われているのか」と題した講演を聞いた。元禄地震(1703年)、宝永地震(1707)、寛保
の洪水の復興のために幕府は各藩のお手伝い普請という方法をとった。近代の災害として関東大震災の事例を取り上げた。さらに2011年東日本大震災の遺体の処理についても言及
した。
 15時10分から大橋昌人信州近世史セミナー代表からのご挨拶で閉会となった。 参加者120名。